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ツアーな人々
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ツアーの参加者

 海外旅行の話をすると常に訊かれるのが「一人で、ですか」という質問。一人といっても単独の旅行という意味と団体ツアーでの一人参加というのと両方あるが、わたしの場合連れ合いが腰痛で長時間の飛行機の旅に耐えられないのと、英語が大の苦手なことから常にセットツアーの一人参加である。でも、男の一人参加というのはどんなツアーでも至って少ない。
平均的には15人から20人程度のツアーが多いが、その中で男性の一人参加は私以外にあと一人いるか、いないかだ。比率でいえばグループの6、7割は夫婦での参加で、あとは女性だ。女性の場合は友達同士というのが多いが、一人参加も未婚、離婚、死別と様々。夫を留守番させての単独参加も少なくない。たとえば、今年の2月に旅したオーストラリアの場合、私を含めて15名の参加者の内訳は夫婦が5組で残りの5人のうち、私を除いた4人が女性だった。その内二人が友達同士で二人が単独参加。私一人がいつも肩身の狭い思いをさせられる。

男性が少ない理由

 なぜ男性の参加が少ないのか。とくに、グループでの参加が少ないのか。私なりに考えてみた。
まず、男はあまり群れたがらない。自分の行動を他人に左右されたくないということもあるが、男性はグループで旅行となった場合は、そのグループだけで独自にツアーを組むからだろう。しかしそれは善意の解釈で、大勢は金がないからというのが正直なところではなかろうか。男はゴルフや酒、タバコに金を使うしギャンブルを含めて趣味も多様だ。(中には女ということもあるだろう)
それに比べると女性の場合、ひたすらお金を貯めて旅行一本に賭けるというタイプが多い。もっとも、比較的若い女性の場合はあまり男から声がかかりそうにもなく、その分旅行に全ての生きがいを傾注しているのではないかと思われるタイプが見受けられる。
でも、男性が少ない最大の理由はごく一部の男を除いて海外に対する関心の持ちようが薄いからではなかろうか。その点女性の方が好奇心旺盛で海外の歴史や美術にも関心が深く行動的だ。要するに世の一般男性は文化的ではないのだ。

女は姦しい

 同行者とすぐ仲良くなるのも女性の方だ。顔を合わせたその日からぺちゃくちゃおしゃべりが始まる。それも、旅行の話から始まって食事の話、ファッションの話、子供の話、はては家庭事情と際限がない。それに比して男性陣は無口なのが多い。仕事や家庭に関することはよほど親しくならない限り話題にしない。女性の場合、話の内容に節操がないのだ。女三人寄れば姦しいとは言うが、二人でも同じこと。

 年齢層ではツアーの訪問地と時期でかなりの差がある。比較的ポピュラーな行き先で短期のものは若い人が多く、とくに春、夏の休み期間は学生や先生が多くなる。しかし、いまや旅行社の大の得意先は中高年のリタイア組ではなかろうか。
今回のオーストラリアは13日間と日数も長く、参加費も比較的高額だったことから参加者はすべて60代以上で占められている。男性で私より若いのは64歳だった。かつてのツアーは農協団体の家族旅行といった趣だったが、いまや養老院の遠足といった雰囲気が無きにしも非ず。ただし、海外旅行に参加しようというからにはみんな元気旺盛でよく食べるし、よく歩く。その年で大部分がエアーズロックの登頂に挑戦しようというのだから驚きだ。

  見事な白髪なのにスリムで所作がオーバー、ちょっと得体の知れない女性がいた。聞けばおん年なんと69歳のバツイチ組。せっせとジムがよいしているとのことでスイスイと登って行く。
深川で材木商を営む80歳代の夫婦が足元もおぼつかないのにお互い助け合って途中まで挑戦。苦労して盛り立ててきた仕事から解放され、二人で余生を楽しんでいるのだろう。この夫婦は常に手を繋ぎ、かばいあっている。二人三脚の夫婦愛がしのばれる心温まる情景だった。

 これからの日本は高齢化社会だから旅行社はますます有望産業ですねと添乗員に言ったら、たしかにそうではあるけれど旅行業はリスクが多いのが欠点ですとのこと。ひとたびテロや戦争、天災が発生すればキャンセルが殺到し大損害だから。どんな商売も泣き所はあるものだ。

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