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ウズベキスタンの旅は道連れ
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写真をせがまれた二人連れの女性
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 さて、ウズベキスタンについてだが、タリバンの支配していたアフガニスタンの北隣に接するというのに国情も国民性もまったく対照的でその性温厚かつ楽天的なのだ。道で写真を撮っていたら、自分たちも撮ってくれとニコニコして寄ってくる。国民の大多数がスンニ派のイスラム教徒だがちゃんと1日5回のお祈りを欠かさない“本物”のイスラム教徒は全体の20%程度しかいない。“偽者”のイスラム教徒は酒も飲めば豚肉も食べる。日本の自称仏教徒と同じである。ウイジンさんも豚肉は大好きだそうだ。一行の中に、サウジアラビアに行く予定だったがアチラは旅行者といえども酒は一滴も認められないと聞き、急遽切り変えたという人がいた。ウズベクは1991年のソ連崩壊までソ連の支配下にあったので、いまだにその影響が色濃く残っていている。ソ連支配の時代、レジスタンス運動はあったのかと聞いたら、まったく無かったと言うからその温順ぶりがうかがえる。10年間近くもソ連と戦ったアフガニスタンとは大違いで、いまでも6%いるロシア人との関係はきわめて友好的。ウイジンさんの助手として同乗したアシスタントはニコライ君という陽気な独身のロシア青年だった。「キャン ユー スピーク イングリッシュ?」と聞いてきたが、私が英語を話せれば楽しい会話ができたことだろう。
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カメラを向けると笑顔で応える青年たち
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このニコライ君の酒の強いこと強いこと、それと腰をかがめてステップを切るコサック踊りの巧みさには舌を巻いた。

 結婚は以前は恋愛結婚が多かったのに今は見合い結婚が多いとか。時代に逆行するようだが、どうしてかというとソ連時代は恋愛結婚を奨励したが、ソ連の統治が外れたら元に戻った。男女がベタベタするのは恥ずかしいこととされているとのこと。そう言うウイジンさんは1年前に恋愛結婚している。
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 古都ブハラではナディール・ディヴァンキ・メドレセ(メドレセはイスラム教の学校)という古い建物の中庭で夕食を食べながら民族舞踊を兼ねたファッションショーを見物した。この国の伝統的な衣装を現代風にアレンジしたアラビア調のデザインの華麗さ大胆さにみとれ、音楽と踊りの素晴らしさに酔いしれた。ウズベク人のデザインセンス、音楽センスはなかなかのものだ。ウズベクの演歌とも歌謡曲ともいうべきミュージックテープを数本買って帰ったが、やや哀調を帯びた旋律が聴いていて飽きない。

  タシケントにはナボイ劇場というレンガ造り、ビザンチン風の大きな劇場がある。 第二次大戦中工事が中断していたものを戦後、ソ連の捕虜となって収容所に入れられていた日本人が駆り出されて完成させたものだ。そのせいか、中のレストランでは和食をメニューに出していてわれわれはそこで最後の日の昼食を取った。
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ナボイ劇場
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すしも味噌汁も見かけはよくないが思いのほか味が良くて感激した。その後の新聞記事で、この劇場で団伊玖磨の「夕鶴」が上演されたとの報道があり思い出を新たにしたが、この国と日本との関係は意外に深い。

  ウイジンさんは日本語を勉強したおかげで、現在旅行社からいい待遇を受けている。日本の旅行社との打合せで年1回程度は東京に来るとのこと。私は帰国してからウズベキスタンのサインのことで教えてもらいたくて彼女に質問状を出した。この国の文字の綴りが難しいから、彼女が書いてくれた住所のコピーをわざわざ貼って出したのに2ヶ月あまりして返送されてきてしまった。郵便体勢が不備なのだろう。今度東京に来たときはTさん、Yさんと一緒に歓待しますから是非連絡下さいと書いておいたのに、はなはだ残念である。彼女は日本との定期便が就航して「これからは益々忙しくなりそうです」と張り切っていたのに、隣国の戦争によって当分は観光どころではなくなった。Tさんの情報によるとニコライ君からメールで海外からの旅行客がパッタリとまってしまいこたえているとのこと。いまはあの国の人々も不安で、忍耐の多い日々を送っている。同情を禁じえない。ウイジンさんとの再会もいつの日になることやら。
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